ヨーロッパ研修旅行 part2

今回の実地研修はレオナルド・ダ・ヴィンチが過ごした土地を辿りながら、遠近法の開拓に関わることになった絵画を見ていくという旅でした。

イタリアに滞在する最終日に、最後の晩餐があるサンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会へ行きました。ここに併設されている食堂として使われていた場所の壁に最後の晩餐は描かれています。

 

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この作品は伝統的なフレスコ画ではなくテンペラ画として描かれました。

フレスコ画は漆喰に顔料を染み込ませ定着させたものなので長期間の保存に向いていますが、漆喰が乾ききる前に作業を終えなければいけません。重ね塗りもできないので写実的な表現には不向きでした。

そこで作者であるレオナルド・ダ・ヴィンチはより豊かな色彩表現ができ、時間をかけて作品を仕上げることのできるテンペラ技法を使うことにしました。

遠近法を使い周囲の壁と続いてるように描かれているので、まるでキリストと使徒たちがその場にいるような不思議な感覚がします。

 

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とても素晴らしい絵ですが湿気やカビに弱かったため、レオナルドが存命のうちに損傷を受けてしまいます。その後の保存状態や修復作業も決して良いものとは言えなかったので、レオナルドが実際に描いた部分はどこなのかすらわからなくなっていましたが、1999年に終了した修復作業により彼のオリジナルの筆跡を見ることができるようになりました。

 

絵がなるべく外気に触れないように2、3枚の扉が設けられていて、それをクリアしながら制限された人数でまとまって食堂内へ入っていきます。1グループが中で鑑賞できる時間は15分。近くで見たり離れて見たり、写真を撮ったりして過ごしていたらあっという間にすぎてしまいました。実物は想像していたよりも色が淡く、修復の歴史を感じることができます。

 

現地へ行って本物を見ると、言葉にはできないたくさんの情報を受け取れます。自身の中で対象への考えを深めることはとても大切ですが、実物を見て体験することもまた重要だと思いました。

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