イギリスの教育制度

 

皆さんこんにちは、ライターのりょうです。欧米諸国の教育についての連載第2回目は、イギリスの教育制度についてです。イギリスは日本と同じ島国ですが、教育制度は大きく異なっています。その違いを一つひとつ見ていきましょう。

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イギリスの義務教育は5歳から16歳までの11年間と定められており、初等学校は5歳から7歳が在籍する幼児部(infant school)と、7歳から11歳が在籍する下級部(junior school)に分かれています。多くの学校は幼児部と下級部が併設されています。

下級部を卒業すると、総合中等学校に入学することになります。義務教育は16歳までになっていますが、中等教育は18歳まで行われます。では、残りの2年間はどうするのでしょうか。義務教育が終わる16歳になった子供はGCSE(General Certificate of Secondary Education)という全国共通統一テストを受け、その結果によって進路が決定されます。

進路は大きく二つに分かれており、大学に進学する人は、シックス・フォームか、シックス・フォーム・カレッジに二年間通い、そこで大学入学試験の対策をします。もし、シックス・フォームに進学したい場合は、GCSEで一定水準以上の結果を出さなくてはいけません。一方進学しない人は、継続教育カレッジに進み、職業訓練や資格取得に励みます。

イギリスの社会制度は、先進国の中では珍しく貴族制が色濃く残ったものになっています。そうした貴族制の影響は学校教育にも現れています。公立の学校では貴族制の影響を見る事はできませんが、パブリック・スクールと呼ばれる私立名門学校では顕著に現れています。まず学費が非常に高額であることが挙げられます。寮に入る寄宿生の場合だと、年間で3万ポンド(450万円程度)もかかってしまい、通学生であっても2万ポンド(300万円程度)の学費を払う必要があります。年々学費が高騰しており、入学者の多くは専門職や管理職などの中流階級以上の子息に限られています。また、奨学金の制度もありますが、枠は少ないため獲得するのは非常に困難です。

そして、授業内容も公立とは少し違っていて、オックスフォードなどの名門大学に入学するための授業を行うため、授業は非常に厳しく、ラテン語などの古典を勉強する時間も設けられます。さらに、演劇や討論会などの課外活動も頻繁に行われており、父母を招待して行う文化祭の様な行事も大々的に開かれます。

さらに、「運動競技がジェントルマンを創る」という考え方から、スポーツ教育にもかなりの時間が割かれています。校内には大きなグラウンドや体育館があり、様々な競技をしている学生を見ることができます。

シックス・フォームやパブリック・スクールを卒業した学生の多くは、大学に進学することになります。イギリスの大学はほとんどが公立大学で、私立大学は非常に少ないです。また、就業年限は3年間と、日本と比べて1年少ないです。イギリスの大学では教養科目はほとんどなく、1年目から専門科目を学ぶため、それが可能になっています。

日本と同じ島国であるイギリスですが、築いてきた文化が異なっているため、全く違う教育制度になっています。貴族制というイギリス特有の階級制度が学校教育に影響を及ぼし、世界でも珍しい特徴を持っています。もし自分の子供を入学させるならパブリック・スクールに入れたいと思いました。

次回はフランスの学校教育制度についてです。

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