謎を読む

謎を読む/ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター』(池田真紀子訳、文藝春秋)
マサシです。先日、大学の講義で、アガサ・クリスティの『アクロイド殺し』を映像で観る機会がありました。名探偵ポアロが隠居先で出会った殺人事件を解決するという、犯人探しのストーリー。原作との違いが大きく、観るならそれ単体の作品として楽しんだほうがいいかもしれません。原作は、読者に対してフェアかどうかという点で議論されたり、現代では違う解釈がされるようになったりと、興味深い作品となっているようです。同作者の有名な『そして誰もいなくなった』は、翻訳の問題か読みづらかった印象がありますが、ミステリーの代表といえます。

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想いを伝える言葉

 マサシです。今回はちょっと小説を離れて絵本の話です。普段本を読まないという人でも、子どもの頃には何かしらの絵本を見たり、読んでもらったりしたことがあると思います。私は『ぐりとぐら』が好きでした、懐かしい。『はらぺこあおむし』とか、『100万回生きたねこ』とか、他にもいろいろありますよね。

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【幾重にも積み重なる物語】ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』

マサシです。連載記事二回目は、ヨーロッパはドイツの作家、ミヒャエル・エンデです。盗まれた時間を取り戻すために小さな女の子が活躍する『モモ』もおすすめ(児童文学だけど、大人になってからの方がより深く楽しめるかも)ですが、今回は『はてしない物語』を取り上げます。この作品は、私をファンタジー世界に突き落とした作品の一つです。1982年に第一刷発行ですから、30年以上経つのですね。ちなみにもう一つは「ハリー・ポッター」シリーズですが、わざわざ紹介しなくても名前くらいは知っていますよね。

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マサシ・スペシャル 『11/22/63』

広報部連載スペシャル・セレクティスを書かせていただくマサシです。私は、ヨーロッパやアメリカの作家が書いた小説について、気ままに書いていこうと思います。

まず紹介させていただくのは、アメリカの巨匠といわれる人物、ジョン・F・ケネディ大統領とタイムトラベルを使った作品、スティーヴン・キングの『11/22/63』(白石朗訳)です。既にドラマ化もしていて今さらと思われるかもしれませんが、私が初めてキングの世界に触れたのがこの小説なのです。

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『はじまりが見える世界の神話』、刊行!

 

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東海大学文化社会学部ヨーロッパ・アメリカ学科の河島思朗先生が内容の一部を担当されている、『はじまりが見える世界の神話』が創元社から刊行されました。

西洋・東洋、様々な国の神話のはじまりがわかる一冊となっており、地域・時代を問わず、20もの創造神話が収められています。

その中で、河島先生は「カオスからはじまる愛の系譜」と銘打ち、専門分野であるギリシア神話について寄稿しています。

ギリシア神話の空隙(カオス)から自然を擬人化した神々が誕生し、神々の愛の交わりからさらに誕生する神々を時系列で解説しています。最後はクロノスがウーラヌスから神々の王位を継承したことまでが書かれています。

神話の世界の足を踏み入れるのに、絶好の機会になる一冊となっています。是非手に取ってみてください。

『移動者の中世』刊行!

 

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ヨーロッパ文明学科の金沢百枝先生が内容の一部を担当されている、移動者の中世』が東京大学出版会から刊行されました。

この本は、モノの移動、人の移動によってもたらされた文明の融合、変化について日本とヨーロッパからの様々な視点で取り扱われています。

金沢先生は、南イタリアのオトラント大聖堂の床モザイク画について執筆されています。美術という分野の「移動」をノルマン人による支配、および南イタリアの既存の文化との融合によって形成されたと説明されています。

中世というくくりで日本史の研究者と西洋史の研究者が、何年も研究会を重ねて作られた本だそうです。たとえば、ヴェネツィアのことを書かれている記事もあれば、瀬戸内海のことについて書かれている記事もあります。

 

歴史に興味のある方は是非お手に取ってみてください!

『ギリシャ語練習プリント』刊行!

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ヨーロッパ文明学科の河島思朗先生が監修された、『ギリシャ語練習プリント』が小学館から刊行されました。

日本人には馴染みのなさそうなイメージがあるギリシャ語...

実際には、私たちの身の回りにあふれています!

例えば、数学で用いられる「π」や「Σ」はギリシャ文字ですし、「カリスマ」や「クローン」もギリシャ語がそのまま使われています。

この本の特徴は、書き込み式で、アクセントの位置がわかりやすく表記されているので、発音しながら学ぶことができます。

ギリシャ語に興味を持っている方にはぴったりです!!

『礫岩のようなヨーロッパ』発行!

 

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ヨーロッパ文明学科の中澤達哉先生が内容の一部を担当している『礫岩のようなヨーロッパ』が7月22日(金)に山川出版から発行されます。

さまざまな地域が統合されずに、雑多に結びつく姿を「礫岩」にたとえ、まとめられた一冊です。内外の歴史家に注目されていて、次は英語で出版される予定です。

中澤先生が担当した第Ⅱ部第4章は、ハプスブルク帝国の真の姿を新たな角度から解明した論文となっています。

『教養のドイツ現代史』インタビュー!

前回紹介した『教養のドイツ現代史』について編著に携わった柳原先生にインタビューを行いました。
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Q,本書のポイントはどこですか?
—A,私は今まで単著は何冊かありますが、編著は初めての経験でした。そこで最大のポイントは、全国各地の気鋭の研究者に依頼して本を編纂した点です。さらに、各執筆者が大学で教えている講義の「入り口」を大切にし、映画、マンガ、アニメ、音楽などの切り口から、大学1、2年生でもドイツ現代史の最の研究成果へとアクセスできるようにしました。
Q,どこに着目したらよいですか?
—A,各執筆者が、ポップカルチャー作品をどのように「料理」しているのかに着目していただきたいです。また、各節で設けられているドイツ現代史の「問い」は大学生にとっても重要な視点を与えてくれるでしょう。
Q,編集していく中で、どこが大変でしたか?
—A,表記の違いなどを統一したり、索引を作成したりした点でしょうか。編者の仕事として、記事の方向性についてコメントもしましたが、「縁の下の力持ち」といった感じの仕事が多かったです。
Q,その他、メッセージ等ありましたら、お願いします。
—A,大学1年、2年生向けに書かれたテキストですが、同時に本書は、現代ヨーロッパあるいは日本社会に対する理解と直結する「知」を提供しています。紹介されている作品を楽しみながら、ドイツ現代史を「教養」として身につけてもらえると嬉しいです。
ご協力ありがとうございました!